エッセンシャルオイルは、植物から抽出される高濃度の香りや効能を持つ天然のオイルです。これらのオイルは、植物の花、葉、茎、根、果実、種子などから得られ、植物特有の香りや以下に、エッセンシャルオイルについての基本的な情報を説明します。
植物の恵みがギュッと凝縮されたアロマオイル(精油)。
植物から抽出される高濃度の香りや効能を持つ貴重な液体で、植物の芳香成分を集めたものです。
その香り高いエッセンスは古代より自然の恵みとして人々の心身のバランスや健康を促進してきました。
精油にはさまざまな特性と効能があり、正しい知識を持つことで最大限に効果を活用することができます。
精油の持つ神秘の力や特性など、覚えておきたい基礎知識をご紹介します。
精油とは?アロマオイルと違うの?
アロマとして使われるオイルには、「精油」と「アロマオイル」があります。
- 精油 : 植物から抽出された100%天然の香りのオイルを指します。植物特有の香りと特性を持っています。
- アロマオイル : 香りを楽しむオイルを指します。天然由来ではない合成されたオイルも含まれます。
皆さん(初心者さん)に分かりやすいように、エッセンシャルオイルを「アロマオイル(精油)」と称してご紹介していますが、正しい違いについてご説明させていただきますね。
安全に心地よくアロマテラピーを楽しむために、「精油」または「エッセンシャルオイル」を選んで使いましょう。
アロマテラピーの基礎を知ると、本当に奥が深くて、さらに新しいことを知りたいとわくわくしてきますよね!
アロマオイル(精油)について調べてみるとこんな結果が出てきました。
「精油」「エッセンシャルオイル」「天然100%アロマオイル」「フレグランスオイル」
言葉は似ていますが、微妙に違います。
アロマオイルの種類は名称で分かれていることが分かりました。
精油<エッセンシャルオイル>について
エッセンシャルオイルとは、植物から香りを抽出したエッセンス
さまざまな抽出方法があり圧搾法や二酸化炭素抽出法、油脂吸着法などありますが、最も多いのは水蒸気蒸留法です。
1kgのローズ精油をつくるには、なんとバラ約5トンもの量が必要、1kgのラベンダーの精油をつくるにはラベンダー約1.6トンの量が必要とされているんです!
エッセンシャルオイル(精油)は、植物の花、葉、樹皮、果皮、樹脂、根、種子などから抽出した100%天然の素材です。
有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。
各植物によって特有の香りと作用があります。
エッセンシャルオイルには、植物の成分が凝縮されているので、抗菌作用や心身の健康、美容やダイエットなど、さまざまな効果が期待できると言われています。
香りは力強いものから、華やかで優雅なものまでさまざまあり、アロマテラピーの基本となるものなんです。
アロマオイルについて
アロマオイルとは、エッセンシャルオイル(精油)や人工的に作られた香料を他のオイルやアルコールで薄めたオイルを指します。主に香りを楽しむために使われることが多いようです。
人工的にエッセンシャルオイル(精油)の香りの真似をして香りを作っているので、エッセンシャルオイルと同じような効果は得られません。
アロマオイルとエッセンシャルオイル(精油)、2つの違いにどちらが良いということはないようですが…
効果を得たい場合は、エッセンシャルオイル(精油)を選ぶことが大切ですし、
香りだけを楽しむ場合は、アロマオイルなら比較的安く手に入ります。
私個人としては、せっかく香りを楽しむのであれば、同時にさまざまな効果・効能が得られるエッセンシャルオイルをおすすめします!
精油とは?アロマと違うの?覚えておきたい基礎知識
エッセンシャルオイル(精油)はストレスや疲れを癒し、さまざまな症状をケアするのに役立ってくれます。
エッセンシャルオイルはたった1滴でも強いパワーがあるので、刺激が強すぎたり、使い方ひとつでマイナスに作用してしまうこともあり、注意して正しく使いましょう!!
エッセンシャルオイル(精油)の正しい使い方のポイント
- エッセンシャルオイルが持つ効果を必ず確認する
植物によって作用や効果・効能はさまざまです。
体質や状況によっては使用できないものもあるので、エッセンシャルオイルの説明を確認してから使いましょう。
- パッチテストを行う
肌に合わないこともあるので、肌に使用する際は必ずパッチテストを行ってくださいね。
- マッサージは薄めて使用
全身のマッサージや肌が敏感な顔のマッサージをするときは、必ずキャリアオイルで薄めてから使用してください。
- 光毒性に注意
柑橘系など、ある種類のエッセンシャルオイルは肌に塗布した後、直射日光や紫外線(人工的なものも含む)を浴びると、皮膚が赤く腫れあがってシミになってしまう症状があり、それを光毒性といいます。
柑橘系など光毒性のあるオイルを塗布後は日光に当たらないように注意が必要です。
- ブレンドレシピを変える
香りに慣れてしまうので、1~2ヶ月を目安にブレンドレシピを変更しましょう。
- 高齢者や子どもは注意を
高齢者や子ども、妊娠中、授乳中の方は特に注意して使用してください。
柑橘系のエッセンシャルオイルなど刺激が強く炎症を起こすオイルがあるので、敏感肌の方は注意しましょう。
- 持病のある人は医師の指導のもとに
糖尿病や高血圧などの生活習慣病や肝臓、腎臓疾患など持病のある方は医師と相談のうえで使用しましょう。
覚えておきたい基礎知識!妊娠中の女性はデリケート
妊娠中の女性のからだはデリケートになっています。
普段使用しているものでも、敏感に反応し刺激になってしまうのでエッセンシャルオイルを使用する際は注意しましょう。
また、使用に際しては医師に相談し、指示に従ってください。
からだの状態によっては使用を控えましょう。
ウィンターグリーン/カシア/タイム/バジル/バーチ/ローズマリー
◆ 使用可能でも注意が必要なアロマオイル
クラリーゼ/フェンネル
女性ホルモンに似た作用をもつ成分が含まれています。母体に影響を与える可能性があるので、医師に相談のうえ慎重に使用してください。
覚えておきたい基礎知識!認定を受けた安全で品質の高いオイルを選ぶ
とはいえ、どのように見極めればいいのでしょうか。
- 心とからだの健康を考えて高品質のものを使用する
効果を得るにはオイルの純度や香り、多様な化学成分を含んでいるか、さらに有用性を引き出すそれぞれの成分が十分に含まれているかどうかが重要です。
品質が低いものや適切な品質検査を受けていないエッセンシャルオイルには注意しましょう。
- 安全・安心な認定
エッセンシャルオイルといってもたくさんの種類が販売されていますが、第三者認定機関の厳しい検査基準を満たした認定エッセンシャルオイルのものを使うようにしましょう。
また人工混合物や人工成分を含まず、植物から採取された高濃度、高品質のエッセンシャルオイルを選びましょう。
- エッセンシャルオイルの約8割に不純物混合の危険性があるとも
アロマオイルの需要が増え、注目が高まるにつれ経済的な利益の目的でエッセンシャルオイルに不純物が含まれていることがあるといわれています。
なんと市場に出回っているエッセンシャルオイルの約8割には合成、天然素材を含めて不純物が巧妙に含まれているともいわれ、香りだけで判断することはできません。
ディフューザーで拡散したり、エッセンシャルオイルを希釈して使用する場合でも体内に入っていくことには変わりありません。ですから高品質なエッセンシャルオイルを使用しましょう。
エッセンシャルオイルを選ぶときの注意点
- 成分分析表は不可欠
エッセンシャルオイル選びでは、香りばかりではなく純度や品質も重要です。
高品質のオイルは成分分析表が用意されているブランドのものを選びましょう。
- ラベルチェックは重要
ラベルをチェックし、植物の学名、原産国、抽出部位、ロット番号を見ます。
植物の学名はラテン語が世界共通呼称とされているので、ほとんどのエッセンシャルオイルのラベルは、ラテン語で植物の属名と種の性質を組み合わせて記されています。
例えばラベンダーひとつとってもLavandula angustifolia(真正ラベンダー)、Lavandula latifolia(スパイクラベンダー)、Lavandula hybrida(ラバンジン)などいくつかの種類があり、成分が異なるからです。
生産地や抽出部位によっても成分が異なります。
ロット番号はメーカーが安全な製品を提供するために、原産地や管理体制など追跡調査ができるように明記しているものですので、最低限の品質を見極めるポイントになります。
- 合成製品に注意する
あまりに安価なものは合成製品の可能性があるので避けましょう。
エッセンシャルオイルは紫外線によって酸化しやすいので、通常は茶色などの遮光瓶に入っています。瓶のふたがしっかり栓で止まり、口にドロッパーがついたものを選びましょう。
香りは瓶から直接嗅ぐだけでなく、試香紙にオイルを垂らし嗅いでみましょう。実際に使用したときに近い香りを確認することができます。
一瞬で作用する香りのメカニズム
エッセンシャルオイルには10~100種もの芳香成分が含まれているといわれています。
どのように作用するのでしょう。
- 分子の構成(炭素・水素・酸素・・・)で香りが決まる
香りは揮発性の芳香成分で、目には見えませんが存在する物質です。
芳香分子は主に炭素や水素、酸素から形成されています。その分子構成の仕方によって様々な香りや効果が生み出され、心やからだに作用します。
香りの作用を生かした自然療法をアロマテラピーといいます。
- 香りが鼻から脳に伝わる速度は
芳香成分を鼻から吸い込むと、鼻腔を通って奥の上部にある嗅上皮の粘膜に付着します。
細胞から出ている嗅毛に捉えられ、電気信号に変換され脳へ届き、香りと認識されるのです。この嗅覚の刺激が脳へ伝わる速度はなんと、たったの0.15秒。
脳に近い歯の痛みでさえ「痛い」と脳が感じるまでに0.9秒かかるといわれています。
基材の特徴を知る
キャリアオイルやミツロウ、精製水など、アロマオイル(精油)を薄めるものを基材といいます。
肌につける際は、基材で薄めて刺激を和らげます。
基材にもそれぞれ特徴があるので覚えておくと役立ちます!
- 基材は用途に合わせて選ぶ
一番よくつかわれているのは、植物から作られたキャリアオイル(植物油)です。
肌への浸透性が高く、よく伸び肌触りがいいのでマッサージに適しています。
エッセンシャルオイルは揮発性があるため、肌の温度で蒸散してしまいますが、不揮発性のキャリアオイルとブレンドすることで、エッセンシャルオイルの持続性を高める働きもあります。 - さまざまな基材の特徴
基材にはキャリアオイルの他に水や精製水、芳香蒸留水、アルコール、ハチミツ、ミツロウなど、さまざまなものがあります。- 水:一部の精油と相溶性がありますが、溶けにくい性質があります。精油を水の中に分散させるためには、乳化剤や消臭剤を使用する必要があります。
- アルコール:エタノールは2種類あり、アルコール99.5%以上ある純度の高い無水エタノールと、薄められている消毒用アルコールがあります。精油の基材として使用する場合は無水エタノールを使いましょう。アルコールを使うことで、香りを拡散させたり、スプレータイプの製品を作ったりすることができます。
- ハチミツ:精油をと溶かすことができる粘性の高い天然の基材です。
ハチミツは保湿効果があり、肌に潤いを与えることができます。少量のハチミツに数滴の精油を混ぜ、マッサージやパッティングなどの方法で使用します。 - ミツロウ:ミツバチの巣を構成する物質です。固形の基材で、肌を保護し保湿効果があります。融点が低いため加熱すると液体に変化します。この特性を利用して、ミツロウはさまざまな製品に使用されています。
キャリアオイルの選び方と種類
エッセンシャルオイルを薄めるには、キャリアオイルを使用します。キャリアオイルにはさまざまな種類があるので、肌に合ったものを選び用途に合わせて使い分けるといいでしょう。
キャリアオイルの選び方
キャリアオイルは皮膚を保護する役割があり、肌へのアロマオイルの刺激を弱め浸透を助ける働きがあります。
肌に直接ふれるものなのでキャリアオイルを選ぶ際は、次のことに注意するといいでしょう。
- 肌に合ったものを選ぶ
- 植物からつくられているオイルであること
- 高品質であること
- 色やにおいがほとんどないこと
- なめらかであること
- ラベルに記載されている内容をしっかり確認すること
- きちんと使用期限が掲載されていること
- 天ぷら油やサフラワー油はキャリアオイルとして使用しないこと
キャリアオイルの種類
キャリアオイルは大きく4つの種類に分けられます。
- 植物オイル
脂肪酸とグリセリンからできています。
スイートアーモンドオイル、アプリコットカーネルオイル、グレープシードオイル、マカダミアナッツオイル、オリーブオイル、ローズヒップオイル、アボカドオイルなど。 - 植物脂
脂肪酸とグリセリンからできています。
シアバター、ココナッツオイルなど。 - ワックス
脂肪酸と高級アルコールが結合したものです。
主にホホバオイル。 - 抽出油
ハーブを植物オイルに浸し、成分を抽出したものです。
キャロットオイル、カレンデュラオイル、アルニカオイルなど。
キャリアオイルは、抽出する植物の種類によって香りや色、肌触り、浸透性など性質が異なります。肌の状態に合ったものを選ぶようにしましょう。
心と体への効果的な作用のためにキャリアオイルもエッセンシャルオイル同様、品質のよいものを使用しましょう。高品質で成分や栄養に変化がでない低温で圧搾されたものがおすすめです!
エッセンシャルオイルの保管方法
エッセンシャルオイルは天然のものです。熱や日光、湿気などに弱く、酸化もするので使用期限に気をつけ十分注意して保管しましょう。
- フレッシュなエッセンシャルオイルを使う
エッセンシャルオイルは揮発性が高いデリケートなオイルです。使用後は瓶のふたをしっかりと閉め、開封後は早めに使い切ってください。
オイルの保存期間はオイル成分によって異なります。柑橘系のオイルは揮発性の高い成分が含まれており、酸化しやすく保存期間は短くなります。
オイルの有効期限については、オイルの瓶や箱に記載されているので正しく守りましょう。
酸化によって劣化が進むと、肌トラブルなどが生じる可能性が高くなります。
ブレンドオイルをつくるときは、少量ずつつくってくださいね。
オイルの有効期限を参考に短期で使い切りましょう!
- 湿度の低い冷暗所で保管する
直射日光があたるところや湿度の高い場所は避け、風通しの良い冷暗所で保管しましょう。
光や高温は、オイルの酸化を早めてしまうことがあります。
また、頻繁に使用しないエッセンシャルオイルは瓶の中に空気があまり入らないように、小瓶に移し替えたりして瓶をオイルでいっぱいにしておくと酸化を遅らせ、長持ちさせることができますよ。
- 子どもの手の届かない場所に保管する
乳幼児や子どもの手の届かない場所に保管しましょう。
万が一、子どもがエッセンシャルオイルを飲み込んでしまったら、牛乳や生クリームなどエッセンシャルオイルが溶ける液体を飲ませ救急車を呼ぶなどして医師の診断を受けましょう。
天然の高品質オイルは濃度が高いので、慎重に扱いましょう。
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